去る10月26日(日)に神奈川県立音楽堂で開かれた、第30回かながわ音楽コンクール入賞記念トップコンサートに、中学音楽コース2年の嶌田そよかさんが出演しました。このコンサートは、今夏に行われた第30回かながわ音楽コンクール各部門最優秀入賞者が、県内で生まれ育った歴史あるプロオーケストラである神奈川フィルハーモニー管弦楽団と共演するというものです。

嶌田さんが演奏した曲は、モーツァルト作曲《ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537「戴冠式」》。30分にも及ぶ大曲を堂々と演奏し切りました。35歳で亡くなったモーツァルトとしては晩年の作となるこの曲は、オーケストラは華やかさがありながらも小編成で作られており、嶌田さんの澄んだピアノの音色がよく響き、会場内いっぱいに美しいハーモニーが満ちていました。嶌田さんが生き生きと楽しそうにピアノを弾く姿や、時に力強く、時に甘く繊細に、等身大の音楽を奏でていたことが印象的でした。

演奏後、ロビーに出てきた嶌田さんは、ステージ上の真剣で鋭い眼差しとは違い、いつものほんわかとした柔らかい表情に戻っていました。「楽しくてあっという間の時間だった。ホールの響きやオーケストラとのハーモニーを聴くことができたので貴重な経験だった」と、翌朝の神奈川新聞にも嶌田さんのコメントが掲載されており、このコンサートがまた一段と嶌田さんの音楽や音楽に対する姿勢を成長させてくれたのだと思います。今後も益々の活躍を期待しています！

(文責：N.S.)