音楽科最新情報

鈴木美祐さんからのメールです

2015年06月16日(火)

随分と前回から時間が空いてしまった(一年も!)私のドイツ留学についてですが、現在も留学生活は続いています!
今回は留学生には避けて通れない「入試」について書いていきたいと思います。

ベルリンにある二つの国立の音楽大学、私の在学しているハンスアイスラー音楽大学、そしてベルリン芸術大学は冬と夏、年に二回入試が行われます。ドイツの音楽大学は私立もあるそうですが、基本的に国立です。学費も1ゼメスター(半期)で250ユーロほどで、これに電車・地下鉄・バス乗り放題のチケットがついてくるので日本に比べてとても安いです。外国人なのにドイツ人の方に少し申し訳ない・・・!と思いつつ有り難く勉強させていただいています。

その分大変なのは入試。ベルリンの学校は年に二回試験があるもののピアノ科は毎回50~90人、ときには100人を超える受験生の中から合格できるのは一桁の人数、時には合格者なし、ということもあります。学校は国立ですので、学生の人数にも限りがあり、先生のクラスの人数にも限りがあるので、卒業する人が少ないと入学できる人数も当然少なくなるというわけです。つまり入試の結果にはタイミングもとても大切です。先生とコンタクトを取れているとクラスに空きがあるかということも教えてくれるので、先生や学校に直接聞いてみると良いと思います。

私は日本で大学を卒業してから留学した為、学士(Bachelor)ではなく、修士(Master)課程を受験しましたが、4つの時代の曲を用意すること、そして初見が入試課題でした。一次試験ではバッハの平均律を途中までとハイドンのソナタの一楽章の冒頭を少し、おおよそ時間にすると5分ちょっとしか弾かせてもらえず、「こんな少ししか弾けないなんて、聴くに堪えなかったのかしら・・・・」と不安に感じましたが、その日のうちに一次試験の合格者が貼りだされ、自分の名前を無事に見つけることができ、次の日二次試験となりました。二次試験では一次試験で弾かなかった曲と、初見がありました。「大体この辺まで弾いてねー」と教授の先生に言われたので、きっかりそこまで弾いて立ち上がったら、先生方から大笑いされてしまい(普通は先生から止められるまで弾くらしいです)とても恥ずかしく、結果がますます不安になったのを覚えています。無事合格し、今に至るわけですが、日本のように掲示板に番号が貼り出され、皆がその前で一喜一憂する合格発表とは違い、ドイツでは結果が手紙で送られてきました。手紙が分厚かったので少し良い予感がしたのを覚えています!

システムは学校によっても様々で、私が留学しているこの二年の間にも毎回のように変わっていっているので、受験の前は希望する大学によく確認することをお勧めします。書類も英語またはドイツ語で公的なものが必要なことが多々あります。(語学能力の証明、卒業証明書、成績証明書など)写真の景色は家のすぐ裏にあるお気に入りのSchrossparkというシャルロッテンブルク城の庭園です。Parkというと公園?と思ってしまうのですが、遊具などはなく、広々とした森です。今住んでいるアパートに住めて一番よかったことは、この庭園が近くにあることです。春夏は絵のように美しくて、お散歩するのに最適!なのですが、あまり人がいない冬、氷点下の中雪をさくさくと踏みしめて、しーんとした森の中を歩くのも心が静かになり、自分と向き合える大切な時間でした。ベルリンは都会で大きな街ですが、自然に溢れているところが何より素敵だと思います。