2014年12月28日(日)
第二部では、高校生との質疑応答となりましたが、三上氏は手を挙げていた最後の一人まで質問に答えて下さり、終了予定時刻を一時間も超過するほど盛り上がりました。
作家志望の生徒へは「最後の結末までしっかり書くこと」「行き詰まったら問題点をホワイトボードに書き出して目に付くようにすること」など的確なアドバイスをされていました。質問は、「ビブリア古書堂」の話題に集中しました。当初は20代の男性読者を想定したとのこと。また、古本屋が舞台なのは、「ブックガイド的な役割も果たしたかった」とおっしゃったり、お勧めの作家としてドストエフスキーや内田百閒を挙げられるなど、若い人への思いを大切になさる誠実さが伝わってくるお話をして下さいました。
そんな中、本校の生徒の質問にも応えて下さいました。
◆質問:「第3巻の挿し絵に栞子さんの中学時代が描かれていますが、北鎌倉女子学園の制服に酷似しています。また、第2巻には“校則が厳しいことで有名”“髪をしばったゴムにも飾り一つついていない”とあります。設定上ではどこの学校ですか」
◆回答:「残念ですが、清泉女学院です。すみません」。偶然にも、教員席の私の隣に清泉の先生が座られており、このやりとりを聴いてガッツポーズをされていました。図書委員会の先生ということで、図書室や図書便りに明記しようと喜んでおられましたが、キタカマとしては、“完敗”です!! 後ほどサイン会の際に三上氏から「編集とイラストレーターが“北鎌倉”ということでイメージしてしまったようです」とフォローして下さいました。
17:00からはサイン会。120名程が待機していたので、待ち時間で館内見学をしてきました。生徒たちは、谷崎潤一郎の直筆原稿を間近に見て感激することしきり。70番目だったので、18:00頃に我々もサインを頂きました。一人一人に丁寧に応じて下さり、三上氏の温かなお人柄を改めて実感しました。
文芸部としても、啓発を受けた良い講演会で、また、折りをみて文学散歩をしようと約して、イルミネーションに輝く元町を通り散会しました。(終わり) 文責:副顧問N.K.
写真左:講演会の会場となった、文学館のホール
写真右:三上氏から頂いたサイン
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