入試に関するお知らせ

前期終業式を迎えて 学校長ご挨拶

2010年09月27日(月)

 本日は卒業生の活躍について話します。昨日、9月26日に中学合唱サークル・高校合唱コーラス部が静岡で行われた関東甲信越大会に出場し、銀賞を受賞致しました。とてもすばらしいことです。9月4日の県大会で金賞を受賞し、一年ぶりに関東大会出場を決めた時、とてもうれしく思いましたが、もう一つうれしいことがありました。それはコーラス部の卒業生が、中学・高校の教員になっていますが、指導者として県大会に出場していたことです。30校の参加のうち、コーラス部の卒業生が顧問となっている学校は、本校を含め5校。その中で3校が金賞を受賞しています。
 ダンス部でも同じように卒業生が活躍しています。今年ダンス部は全日本高校大学ダンスフェスティバルで特別賞を受賞しました。予選に参加した高校は91校、このうち38校が本戦に出場、その中で14校が入賞しました。この中にダンス部の卒業生が顧問やコーチをしている学校が3校あります。本校を含め14校中4校の入賞率はすばらしいことです。 4校に共通していることがあります。それはいずれもとても品の良い作品であるということです。本学園の教育方針の柱は高雅な品性です。日常の学園生活で自然に身につけた品性を、卒業してからさらに自分の中で熟成し、より上質のものに育て、周囲に伝えていってくれています。卒業生が北鎌倉のDNAをきちんと受け継いでいることは、とても素晴らしいことだと思いました。
 部活だけではありません。一般の卒業生も北鎌のDNAをきちんと受け継ぎ、発展させています。
 北鎌倉の卒業生は、就職活動に強いといわれています。今年の春の大学生の就職内定率は、この10年間で最悪と言われていますが、来年は今年よりもさらに厳しくなるようです。8月時点で来春の大学卒業者に対する一般企業の求人総数は前年比19.8%のマイナスとなっており、さらに円高・株安などの経済情勢も加わり、就職内定率は過去最悪となる恐れがあります。このように環境が厳しくなると本物だけが生き残っていきます。北鎌生の就職内定率が良いというのは、北鎌生が社会や企業が求める本物を身につけているからです。
 この春、就職が内定した卒業生にアンケートをとりました。内定をもらえた勝因は何かという質問に対し、一番多いのが「自然に出来る立ち居振る舞いで面接官に好感をもたせることができたから」、次が「大学時代に熱心に取り組んだことがあったから」です。当学園のOGが就職に強いとすればその原因は何ですかという問いに対して、第一位は「北鎌倉女子学園で過ごした6年間あるいは3年間で自然に身につけたこと」、第二位は「礼法の授業」でした。
 礼法の授業をやっている学校は沢山あります。しかし、北鎌のように本物が身についている学校はそんなに多くはないのです。礼法は知識の暗記ではありません。会釈は15度、普通礼は30度、最敬礼は45度に頭を下げるということを知識として知っていても、美しい礼ができるわけではありません。北鎌生のお辞儀が美しいと言われるのは、まず心です。「ありがとうございます」「よろしくお願いします」という相手を思いやる心が北鎌生には育っています。次に、美しい礼を日常の学園生活の中で自然に身につけていること。そして、美しきものを感じる心、美しさを表現する気持ちが強いからだと思います。先輩の礼を見て美しく感じ、自分たちも日々の生活の中で美しく振る舞おうと心がける。そのことによって本物の美しい心、美しい振る舞いが身についていくのです。
 このような先輩たちの残したよき校風、DNAを大切にして欲しいと思います。

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