
2010年12月22日(水)
ずっと夢見ていた坐禅体験をついに実現することができました。場所は建長寺。APECでの各国首脳夫人が訪問したことは有名ですが、先日は俳優の小栗旬さんも坐禅に訪れたそうです。同じ北鎌倉の地にありながら、これまでなかなか縁がなかったのですが、このたびお願いすることとなりました。2010年を締め括る学年行事として、高校進学を控えた今こそ、姿勢を正し心を落ち着かせ、あらためて学年の繋がりや和を感じることができればと、自分自身を見つめ直す機会となればいいなと、そう願ってのことでした。
さて、生徒はどんな風に受け止めてくれたでしょうか。
Rさん:最初は、何で坐禅なんてしなきゃいけないんだろうと思っていて、お坊さんに厳しい口調で注意されたときには少し驚きましたし、若干反抗したい気持ちがありました。読経のときは、私はお経を自分の中ではちゃんと読んでいたつもりでしたが、「ちゃんと読んでいた人」と質問されたとき、手を挙げることができませんでした。みんなが手を挙げなかったから、私も手を挙げなかったんだと思います。考えてみれば、自分の意志ではなく、周りの意見に流されていたんだとその時気づきました。そして、やっとお坊さんが言っていたことが理解できました。
自分のことを決めるのは、家族でも友達でも先生でもない。私自身が決めるんだって…。自分が決めた道を歩くのは勇気が必要だったり、少し怖いです。でも、その道を歩いてこそ、新しい発見につながるんだと。人として生きる上で大切なことを、あのお坊さんは言っていた気がします。少しでもそのことを理解できて、行ってよかったなと思いました。
Mさん:人は一人では生活していない、必ず誰かと繋がっているということや、周りの人のことを考えるということなど、私たちの生活でも大切な思いやりなどを深く考えさせられるものでした。
まず、お経を自分の出せる最大限大きな声で読むという課題が出ましたが、「本当に本気でやっていますか?もし、やる気がないのなら私の時間が無駄ですから今すぐに帰って下さい。」と叱られ、驚くと同時に私は普段、本気で物事に取り組んでいないんだと実感しました。合唱コンクールでせっかく味わった、本気で取り組んだ後の達成感を無駄にしていたような気がします。今やったことは、もう二度とやることができないかもしれない。一回一回の体験を大切にしていかなければならないと感じました。
坐禅は正しい姿勢で、正しい呼吸をし、綺麗な空気を吸い込むことを大切にして、一回5分程度を3回行いました。最初は5分とは知らずに行いましたが、集中すると5分とはこんなにも短いのかと驚きました。
今回の坐禅体験を通して、時間の大切さ、本気でやることの大切さにあらためて気づくことができました。
Yさん:今日は本当にたくさんのことを教えていただきました。まずは協調性のこと。人は一人で生きているのではないので、周りの空気を読むことは大切なことだと、あらためて思いました。
それと自分としっかり向き合うこと。自分のことは、親でも先生でもなく自分自身で決めるものであると思いました。私は本当に扱うのが難しいです。そんな自分を見つめなければいけないときが、今も、これからもあります。その時は自分の感情で考えるのではなく、私と、心と話をしっかりしていこうと思います。このような機会は二度とないかもしれません。たくさん叱られたけれども、その分たくさん大切なことを学びました。感謝です。
このように、ただの観光客ではなく研修生として私たちを迎えてくれ、初対面であっても本気で向かい合って下さいました。そのおかげか生徒達もたくさんのことを感じ取ってきたようで、実りの多い一日となりました。
文責 H.O.
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