入試に関するお知らせ

3月21日(水)平成23年度終業式が行われました。

2012年03月21日(水)

本日21日(水)終業式が行われました。
以下は校長先生のお話の全文です。

23年度が本日で終業となります。この一年間を振り返ってみましょう。本日のHRで学校評価アンケートの結果が配布されます。この一年で目標とした学力と人間力が身に付いたか。私なりに各学年毎に分析してみました。まず学力に関してです。授業が分かりやすいですかという質問に対して、よくあてはまるや、まあ当てはまると肯定的な答えは中一がいちばん高く87%ですが、学年が上がるに従い低下していき高二高三で再び上昇するというU字型のカーブを描いています。

学年が上がるに従い授業内容が高度になりますので、理解度は低くなって行きます。授業理解度に関して7・5・3という言葉があります。これは小中高での授業の理解度の割合を表しています。小学校の授業を理解している児童は全体の7割ですが、中学校では5割となります。逆に言うと5割の生徒が理解不足となります。理解不十分のままで高校の高度な授業に臨むので、高校では理解できる生徒の割合が僅か3割に落ちてしまうという事です。では何故本校では、高二高三で理解度が持ち直しているのでしょう。その理由は家庭学習時間との関係にあると私は思います。家庭学習の習慣がつきましたか、というアンケートの質問に対する回答は、授業の分かりやすさと同様に中一と高三で高く中央が低いというU字型になっています。高二高三で理解度が持ち直しているのは家庭学習時間が長くなっているからです。勉強時間が増えているからです。学習時間が長くなれば理解度は増し、学習時間が短ければ理解度も低くなる。ある意味当たり前の事ですが大切なことです。忘却曲線というものがあります。一回覚えただけでは翌日80%忘れるものですが、反復を繰り返すと二回目で40%、三回目で80%が定着する可能性があるといわれています。予習復習をきちんとすれば、努力すれば良い結果が得られるという事です。

このアンケートで大切なことがもう一つ分かります。学ぶ楽しさを発見出来ましたか、という質問の回答で一番高い数字は高三の60%なのです。高三の授業は最も難しい授業です。その中から学ぶ楽しさを発見出来たという事は何を意味しているのでしょう。大学受験に向けて勉学に真剣に取り組んだ事により楽しさが発見出来たということだと私は思います。学ぶ楽しさはだれかが与えてくれるものではなく、自ら目標に向かい積極的に努力することで身に付くものなのです。

次に人間力に関するアンケートの結果です。思いやりを持って友達に接することが出来ましたか、という質問に対する生徒の回答は、中学生は肯定的回答が70%に対し高校生になると90%を超えています。場面に応じた言葉遣いや立ち居振る舞いが出来ましたか、という質問に対しての回答は、学年が上がるほど評価が高くなり高二高三で80%を超えてきます。保護者の方は、思いやりに関してはすべての学年で90%以上、立ち居振る舞いは学年が上がるほど評価が高くなり高二高三では90%を超えてきます。人間力を向上させ品性を育むという教育の成果が、学年が上がるに従い確実に身に付いていることが分かりますし、保護者の方も高く評価して下さっています。素晴らしいことだと思います。そこで品性について質問を一つ、宿題を一つ出します。質問は、皆さんが来年度の新入生から先輩、品性って何ですかと聞かれたらどう答えますか?という事です。その答えは一つではありません。百人いたら百通りの答があってよいと思いますがきちんと答えてあげて下さい。来年入学してくる生徒がこう言っていました。品性とは人間の内面からでる美しさだと思いますと。正解です。内面の美しさ。心の美しさが品性です。心は目には見えませんが感じることはできます。美しい心があります。一方で醜い心も確かにあります。それでは宿題です。心を美しくするにはどうしたらよいと思いますか。美しい心はどのようにすれば身に付くのでしょう。その方法が分からないと美しい心を創り出すことが出来ません。考えて下さい。答を捜して下さい。答が見つかったらいつでも教えて下さい。