
2012年07月20日(金)
日本経済新聞に私の日経時間というコラムがあります。日経時間とは日経新聞に親しむ時間というような意味です。
7月上旬、12歳のピアニスト牛田智大君のインタビュー記事が載っていました。
牛田君はショパン国際ピアノコンクールアジア大会で五年連続第一位を取っています。
日経新聞は分からない言葉も出てくるが親に聞いたり、辞書を使ったりして読んでいるという事です。
牛田君のコラムで印象に残ったことが二つあります。
一つは現在中一の牛田君は5年前の小学校3年の時から、一位を取り続けているわけですが、
演奏会が終わって「技術がすごいね」と言われたら、今日の演奏は失敗だったなと思うのだそうです。
反対に演奏を聴いてくれた人が「これからも頑張ろう」という気持ちになってくれたら嬉しいのだそうです。
そんな良い演奏をする為には、作曲家が住んだ国や時代などから曲を作った背景を学び、曲へのイメージを膨らませる必要がある、
新聞にはそういったことを考えるヒントがたくさん詰まっているので読んでいるという事です。
もう一つはピアノは一日に10時間ぐらい練習しても特につらいと思ったことはありませんという言葉です。
人に感動や勇気を与えられる良い演奏をするためには、技術を向上させることより人間性を向上させることが大切だと考え、
人間的に成長する努力を続けていることは素晴らしいことです。
第二点の一日10時間を超える練習や勉強は簡単なことではありません。
しかし高い目標を達成するには、長時間にわたり練習や勉強をする事も必要なことなのです。
古い話ですが、富山で行われたインターハイに参加したとき、四条畷の片岡監督と同室になりました。
四条畷高校は最多優勝を誇る女子バドミントンの名門校です。この年は大阪府の予選で四天王寺高校に敗れ個人戦のみの出場でした。
その四天王寺は団体戦で全国優勝を果たしましたので、まさに大阪を制する者は全国を制すといわれました。
四天王寺が何故名門四条畷を破ることが出来たのか? 四条畷を上回る練習をしたからです。
四条畷は土曜日・日曜日一日9時間の練習をしていました。ここに勝つにはという事で、10時間の練習をしたそうです。
もっと古い話で恐縮ですが、東京オリンピック女子バレーで優勝した日本チームの普段の平日の練習時間は10時間でした。
選手たちは会社に勤めていましたので8時~3時半までは仕事です。
仕事が終わって午後4時から初めて午前2時までの10時間の練習は普通で、気がつくと朝になっていたのでそのまま会社に行ったこともあるということです。
昨年の高三生で夏休み一日14時間勉強した生徒がいます。
第一志望に合格し、今は往復4時間弱の通学時間がもったいないので一人暮らしをして法律の勉強を元気にしています
という便りを先日お母さんからいただきました。
新聞のコラムにあった牛田君の人間的に成長することの大切さ、一日10時間の練習、皆さんがこの夏を過ごす時の参考にして下さい。
高三の皆さん、「夏を制する者受験を制す」です。暑さに負けず頑張って下さい。
別の話です。夏休み前に大船警察署管内の小中高の先生方と警察関係の方との連絡協議会会がありました。
その席で大船警察の生活安全課長さんから中高生が被害者・加害者にならないように注意をしてほしいといわれました。
先ず被害者の方です。電車の中で痴漢被害に合わない為に、どうすればよいか。ドアの近くに立たないことだそうです。
被害者を調べてみると、服装や時間は関係ない。どこに立っているかが問題だそうです。
出入り口付近は乗客の死角になるので危険だという事です。気をつけましょう。
次に加害者にならないようにして下さい。中高生の絡む車内や駅構内での暴行傷害事件やトラブルが多発しています。
しかも自分達が気が付かずに加害者になっているという事です。一つは混んだ電車でリックサックが邪魔になっているという事です。
皆さんはリックではありませんが通学かばんを肩に架けたままで電車に乗ると周りの方の迷惑になります。
もう一つは駅構内や階段を走ることです。走ることで周囲への心配りがおろそかになり他人とぶつかったりしてトラブルが起きます。
自分の安全を守ると同時に周囲へも気を配り充実した休みにして下さい。
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