
2013年11月09日(土)
作文コンクールの結果発表をいたします。このコンクールは夏休みの国語科からの宿題として、中1から高3までの全校生徒が取り組んだものです。9月2日の提出日以降、国語科の先生方で審査を重ね、今日の発表を迎えました。
まず、中学生の部から今年の作品を振り返ってみます。第一に言えることは、しっかりと書けているということです。「しっかりと」とはどういうことかと言いますと、読ませる努力をしているということです。自分の思いを第三者に伝えるには、それなりの工夫が必要です。自分の頭の中の思いを整理し、どうすればその思いが正しく受け止めてもらえるかを考えなければなりません。次に、書くことを楽しんでいるということです。表現することの喜びが込められた作品が数多くありました。
ここ数年の特徴そして、創作(小説)に優れた作品が多く見られます。普段の読書体験が基になっているのでしょうか。自分もこんな小説を書いてみたいだとか、自分ならこう表現するのに、だとか考えながら本を読んでいるのでしょう。文章の構成や場面展開をよく考えて書かれていました。
次に、高校生の部です。身近な題材に目を向けて、些細なことを疎かにせずに丁寧な文体で表現する随筆風のものが多く見られました。家族の一員としての自分の立場を考えたもの、様々な悩みを抱きつつ困難に向き合う真剣な姿勢を自己分析したもの、自分の将来への夢と不安を赤裸々に描いたものなど、高校生らしい等身大の姿が原稿用紙いっぱいに込められていました。
また、小論文の練習を兼ねたのでしょうか、社会問題に真正面から取り組んだ意欲的な評論も学年が進むに連れて見られるようなったのも頼もしく感じました。それは、小説にも言えることで、単に物語りの筋を追うだけではなく、フィクションを通じてメッセージを伝えようという意欲的な構成になっていたことからも窺えました。
以下、受賞者とその作品名です。
中学の部
1位 3桃 『変わることと変わらないこと』
2位 3桜 『変心(へんしん)』
2位 2藤 『不用品回収会社アニマル』
3位 2藤 『黙祷』
3位 1藤 『ケンカ』
高校の部
1位 3竹 『夢先案内人 ジジイと僕』
2位 2菊 『食育~ちゃんと食べよう』
2位 2葵 『心にパスポートを携えて』
3位 2松 『ずっとそばに』
3位 2葵 『柳河屋与兵衛さんと行く江戸しぐさめぐり』
3位 1梅 『窓と外』
なお、中学2位の『変心』、高校2位の「食育~ちゃんと食べよう』は11月6日(水)の校内放送で朗読を学園の皆さんに聴いていただきました。
また、中学1位の『変わることと変わらないこと』、高校1位の『夢先案内人 ジジイと僕』は来年3月に発行される学園誌に掲載予定なので、その際には是非ともお読みください。また、佳作以上の入選者の一覧は次の場所に掲示してあります。
中学は中学のユミちゃんホールに、高校は国語研究室前の掲示板に貼ってありますので、後ほどご覧下さい。
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