入試に関するお知らせ

<校長>校長のつぶやき vol.004

学園三長の部屋 2020年05月14日(木)

校長のつぶやき 5月14日(木)

 みなさん、元気ですか。

 明日5月15日は、本学園の創立記念日です。1940(昭和15)年、帝国女子医学専門学校(現在の東邦大学)の創立者でもある額田豊医学博士が、「心も身体も健康で科学的思考力を身につけた女性を育てたい」という思いから北鎌倉の丘の上に北鎌倉高等女学校を作られました。「建学の精神」として5つの目標が掲げられました。以下に紹介します。

 「建学の精神」の第一として、科学的、合理的、系統的、実際的な考え方のできる女性を育てること。例えば、数学を学ぶことは系統的に合理的に物事を考える力を養うためであり、社会の勉強は、政治経済文化などの社会事象に対して合理的な批判や判断をする力をもった女性を育てるためである。

 第二は、女性に対する健康教育、衛生教育がなによりも大切なこととして「建学の精神」とした。

 第三は、ノートをとって丸暗記する方法は避け、教室では先生は要領のいい講義を簡潔にし、生徒は質問や討論(ディスカッション)によってよく理解して実力をつけることを「建学の精神」の重要要素と考えた。友人同士手を取り合って勉強し、クラス全体が向上して行くように指導することを女子教育の理想の姿としている点が、学園の特色の一つである。

 物事の見方や考え方が科学的、合理的で、身体が健康で、知識が実際的に身について協調性に富んだ女性を育てることが望ましいのであり、こうした教育を受けた女性は、しとやかなやさしい、そしてよくもののわかった女性となるはずである。そこで「建学の精神」の第四は、心はしっかりしているが、どこまでも従順でしとやかで、よく気のつく女性になるように教育することである。

 第五は、信念と信仰を重視すること。すぐれた科学者であり、教育者であった額田博士が掲げられた「建学の精神」の最も大切な要素であるといえる。自然界を含めた世界は人知を超えた不可思議なものであり、人間の力、科学の力には限界がある。人間の力を超えた存在に畏敬の念をもつこと。

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 学園の教育に携わってきた人々は、上記の趣旨に、その時代時代の息吹を入れて、常に清新な教育理念をもって教育に当たってきた。また、この建学の精神に忠実で従順な愛すべき生徒一人ひとりの努力も、今日のよき校風づくりに大きな貢献をした。     『心のふるさと -北鎌倉学園二十年史ー』より抜粋

  上記の「建学の精神」は、額田博士自身が述べられたものではなく、『心のふるさと』の著者である加藤恭亮氏がまとめられたものです。加藤氏は額田博士の数十年来の友人であり、額田先生との語らいの中から博士の思いや考えをまとめられました。5つの目標は現代でも女子教育に限らず、教育そのものにとって大切なことであると思います。

 長い年月の間、変わらずに大切にしてきたことは、生徒一人ひとりが自分を大切に、そして友人を尊重し、家族を愛して生きようとする姿勢を育てることです。

一人ひとりの夢を実現するためにみんなで協力し、助け合い、励まし合って生活することが、北鎌倉女子学園の文化の一つになってきたと思います。

 さて、グローバル化が進展する現代において、時代の息吹を取り入れて「のびやかな自立した女性の育成」を本学園の教育方針に加えて、新たな試みを進めています。新たな目標の下、いままで以上に自主性を尊重した生徒支援を心がけています。「ジエシカ」改革を進める中で英語教育を強化し、ICT機器の活用力を育てていることは、本校の特色ある教育といえるでしょう。コロナ感染により緊急事態宣言が出されている中、オンライン学習が可能になっていることは、本校の新たな試みの成果だといえるでしょう。

 みなさんには、未来の創造者になって欲しいと願っています。自由な発想、自分らしい発想を大切に、みんなと協力し、一人ひとりが笑顔になれる未来を創って行く人になって欲しいと思っています。人にはだれにでも得意、不得意があります。得意をどんどん伸ばしましょう。そして得意な分野で活躍することで社会に貢献できれば良いと思います。誰かに何かをしてもらうのを待っているのではなく、自分から夢の実現に向けて動き出しましょう。

 明日、創立記念日にあたり創立者の思いを振り返り、またみなさんがどんな未来を創造したいか想いをめぐらせてみてください。

 もう少しの辛抱です。早めの学校再開を祈りましょう。

2020年5月14日

北鎌倉女子学園中学校高等学校

校長 今泉 仁