入試に関するお知らせ

理事長先生教養講座(高1)「ウクライナ問題について考える」

2022年06月23日(木)

6月22日(水)、高1対象の理事長先生によるウクライナ問題の講演会が行われました。
最初、ロシアの歴代指導者がウクライナや日本などと比べ、ほぼ交代なく長いことをお話されていました。さらに、ロシアとウクライナの大統領が会議に出席する様子の違いについても触れられ、生徒たちは様々な見方から各国の違いを知ることができたと思います。
ロシアがウクライナに侵攻しているのは、ウクライナがNATOへ加わろうとしていることでした。背景として、冷戦下におけるNATOとソ連中心のワルシャワ条約機構の対立が関係しており、ウクライナは経済的安定や他国の攻撃から助けてもらえるNATOへの加盟を考えていました。ロシアは、NATOの東方拡大を警戒しており、武力行使してでもウクライナの加盟を全力で阻止しようとしているそうです。ロシアの侵攻にアメリカやEUなどは反対をしており、ロシアに経済制裁、ウクライナに最新の兵器や物資の支援をおこなっています。しかし、自分たちも巻き込まれたくないため、共に戦うことはしないとおっしゃっていました。
また、ウクライナ問題は日本、とりわけ沖縄県にも影響があることを指摘されていました。日本も軍事大国化した中国との間で尖閣諸島問題を抱えています。ウクライナへの侵略行為でロシアが実利を得ることになれば、中国も遠からず、尖閣諸島や台湾に対して同様の行動に出るという話もありました。ただ、中国はコロナの影響もあり、外国からの印象が良くないことからすぐにそのような行動に移すようとは思えないと理事長先生は考えていらっしゃいました。
最後の質疑応答では、「日本のウクライナに対する支援について理事長先生はどのように考えるのか」など見解を問うものもありました。
今回の講演は、現在の高1地理総合の授業範囲にも重なる部分が多く、改めて生徒たちの関心や理解が深まっていったのではないかと思います。地理的・歴史的な視点から現在の状況をお話してくださり、多様な考え方ができる貴重な時間でした。

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