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全国高校生創作コンテストで佳作受賞!

2023年01月06日(金)

第26回 全国高校生創作コンテスト(主催 國學院大学 高校生新聞)において、高3 マーリーネベヤさんが現代詩の部で佳作を受賞しました。受賞作品は『花車(きゃしゃ)』です。北鎌倉の地で育んだ才能が、今後さらに花開くことでしょう。受賞まことにおめでとうございます。

受賞作品をご紹介します。

 

花車(きゃしゃ)

うまれた瞬間にぴすとるで撃たれ
また撃たれ
ぴすとるの爆撃が呼吸と錯覚するまで
あなたの身体は撃たれている。

ぴょんとぴすとるが轟き
また轟き
されど肺は酸素をかかえて
錯覚の爆撃に脳は踊らされ
ぴょんといって繰りだされる弾丸に
あなたの花車な身体はたえている。

あなたは気づかない
ぴすとるのぴょんぴょんわらう爆撃を
あなたは気づかないまま
それがしあわせなんだよ。
しあわせとは無知であること
しあわせとは莫迦であること。
なにもしらないあなたはしあわせ
なにもしらないわたしはしあわせ
みんな莫迦で、いまこの瞬間もぴすとるに撃たれてて、肺が酸素をつかまえて、生きてて、死んで、やっぱり生きて、脳がほんとのことを忘れようとしてて。

だれかが隠した真実が、だれかの花車な身体を撃って、
隠した真実を知ると、しあわせになるために自分の花車な身体を撃って、
今日も莫迦で、
莫迦で、
死にたくなっても莫迦は莫迦のまま。

いい月がでている
まるで解剖台の照明みたいな月あかりに
脚をなげ、河童の指を投影した。
みにくい河童の指を投影した。
なにもしらないあなたは
解剖台の照明に銃口をむけて 「しあわせ」といった。
…花車なあなたの身体が
秋の夜風に吹かれて痛そうだった。