入試に関するお知らせ

北鎌よもやま話No.251「ワンゲル時代の又木先生」

2015年03月26日(木)

先日の離任式で退職された又木先生は、本校への着任当初、ワンダーフォーゲル部の顧問をなさっていました。
離任式での挨拶(こちらを参照)でも当時のことを懐かしそうにおっしゃっていました。

「尾瀬には池の上に島が浮いているところがあります。一部地面とつながっていますが表面は、もうせんごけ等の高山植物がおおっている浮島に二泊目テントを張りました。今はそのようなことは許されないと思います。天国のようなところで泊まりました。」

この「池の上に島が浮いて」とは、池塘(ちとう)と云うもので、『夏の思い出』の2番に~♪ゆれゆれる浮き島よ♪~の歌詞にも歌われているものです。
又木先生もおっしゃっていますが、今ではこの浮島への立ち入りは出来ませんが、当時は平気だったようです。
その昭和44(1969)年のアルバムが、ワンダーフォーゲル部の部室に今でも保管されています。写真とともに、又木先生の「山行日記」も載っているので、一部をここに公開しましょう。

山行日記より  〈友〉
キスリング(登山用リュック)が肩にくいこむ。顔はほこりと汗でまみれている。それでも、モクモクと登る。そこに何物をも寄せつけぬ若者の姿がある。
彼女はがんばった。足にまめを作り、熱も出していた。それでも歩き続けた。必死に耐え一人でいる彼女。人間が一番美しくみえる時だ。

詩人のような名文です。  文責:N.K.

池塘の上でのワンゲルの面々と又木先生(左端)。背後の山は燧ヶ岳。至仏山については、こちらも御覧下さい。