2024年04月10日(水)
新入生のみなさん、保護者の方々おめでとうございます。
みなさん、いま私が何を思っているか分かりますか。おそらく想像もできないでしょう。
みなさんのことを「いいなあ」と思っているのです。「うらやましいなあ」と思っているのです。
12歳、15歳、これから人生のドラマが幕開きだからです。
そう言うと、小学校や中学や家庭でいろいろなことがもうあったと思う人もいるかもしれません。でもこれから何十年の間に起こることに比べればまだ準備過程です。中学、高校だけでなく大学や専門学校だってまだそうです。その後が本当の人生のドラマです。
みなさん自身が脚本家、監督、主演のドラマです。
私は皆さんのお爺さんくらいの年です。いろいろなことを経験してきました。楽しいことも苦しいこともありました。決して楽々やってきたわけではありません。何度も失敗したり、困ったな、どうしようと思ったことがあります。
でも振り返ると、ああ、人生面白かったなあと思います。だからこれからワクワクしたりドキドキしたりするドラマを経験できる皆さんをうらやましく思うのです。
ちょうど映画を見終わって退場するとき、これから入場する人を見る気持ちと同じかもしれません。
その上でアドバイスを三つ差し上げます。
一つ目は、その人生ドラマで何をやりたいか、ぼんやりでもいいから考え始めるのです。
例えばお医者さんや看護師さんになるか、ビジネスに携わるかにより、大学で違う勉強をします。あっという間に大学進学のときが来て、何学部に行くか決めなければならなくなります。あとで他のことをやればよかったのにと悔やまないようにするのが大事です。
二つ目は、中学も高校も大学も準備段階です。その間に大事なことは何でしょうか。準備体操です。この場合の準備体操とは、社会に出てきっと必要になることを身につけておくという意味です。社会人になってから英語やコンピューターを勉強するのは大変です。この学校では授業でも放課後でも楽々学べるようにしています。
三つ目は一番大事なことですが、心身の健康を大事にすることです。
とにかく体を大事にしてください。そして心配事があるときは、時が解決してくれるさと思ってくよくよしないことです。少なくとも私はそうやって人生を送ってきました。
皆さん、学園生活を思いっきり楽しんでください。
何か気になることがあれば、担任の先生や保健室の先生にすぐ相談してください。私の部屋もガラス張りにしてあります。私がいればいつでも話に入ってきてください。歓迎します。
では改めて、入学おめでとうございます。
令和6年4月9日
北鎌倉女子学園中学校高等学校
理事長 藤崎一郎
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